新・物理入門 (駿台受験シリーズ)
山本 義隆
駿台文庫 刊
発売日 2004-05
積み上げの一番最後に使うべき 2008-02-08
評価の大きく分かれている参考書。
いろんなところに、独自の考察と考え方が示されていて、読み物としては抜群に
おもしろい。
ただしこれを受験で利用するのは、むずかしいと思う。
そもそも試験に出るところが書いてない。教科書→傍用問題集→入試問題集
このあたりまで到達してから読むと、いいかなと思う。
線積分や面積分まででてくるので、やはり受験の「本試験」向きではないし、
本格的なものを、大学へ行ってやったほうがいいだろうと思う。
おなじ著者の、新物理入門演習のほうがはるかに受験向き。
*
著者の時代性(全共闘議長)を差し引いても、出版当時は、斬新で驚いた受験生もいたのではと思う。いまの時点でこの本を読むと、重力の発見のような始まりはやや感動的だが、やはり効率的な受験勉強用とはいえない。
以下は理由。
1)つかわれる数学が高校3Cを超えている。説明はされてはいるが、丁寧なところとそうでないところがある。これは普通の受験生には苦痛だと思う。外積も説明されているが、不足。手で計算を追えと書いてあるが、数学が負担ではどうにもならないだろう。
新しい数学を勉強しながら、並行して物理をやっていくというのは、ふつうの受験生にはムリ。
むしろ、大学の本を読んだほうがいいのではないか。
2)たとえば媒質も変数であるというのはなるほどと思うが、じゃあドップラー効果の具体的な結果はどうなのか?答えが決まっているのでその後付ではないのかとか、
いろいろ考えさせる。
これを読むのであれば、各分野ごとの、大学初年用の物理の本を読んだほうがいいのではないか。あるいは、物理数学の本を早めに読んだほうがいいとも思う。受験期を突破して大学前に読むとかいいかなとも。
ただし、非常にできるひとは、読んでおいていいものかも。
私自身は、普通の能力しかない凡人。拾い読みだけで、アップアップ。
ともかく、二次本番での満点を目指した。
本番が近づくと、これだけのひとは、不安になると思うし、これ読んだひとは、時間がもったいなかったと思うかも。
読み物として時間があるときに読めばいいと思う。よい本であることは変わりませんよ、もちろん。いろんな意味で刺激的。
以上は、受験の実践という立場からのみ。
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